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着物deサッカー・ブログ編
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着物好きの漫画家・川崎ひろこによる、日々のつれづれ。
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作品掲載情報 『悉皆屋篁御客様控・五』『花底蛇』

2017/07/22 17:58
作品掲載誌のご案内です。


『悉皆屋篁御客様控』その五
「別冊サクラミステリーデラックス」8月号[メディアックス]

悉皆屋篁のお得意様
菱竹屋呉服店の一人息子・一馬は
高校を中退して何もせずぶらぶらしている。
見かねた母親が、名古屋の親戚の下で
働かせようと、篁哲二に付き添いを頼む。

名古屋の有松で絞り染めの見学をする予定だったため
気軽に引き受けるが、一馬はあっさりと哲二を振り切って“脱走”。
頭がよく周りの大人を馬鹿にしている一馬は
織田信長が好きで、一人で桶狭間古戦場公園へと向かう。

その公園でちょっとしたいざこざから
19歳のはなに怪我をさせてしまい、家まで送って行くと
そこは哲二が見学に訪れた
有松鳴海絞りの括り名人、とよの家だった。

はなはとよの孫で、括りの技を習っているという。
足のけがで家事ができなくなったはなの代わりに
一馬が雑用をすることになるのだが、
絞り染め作家になりたいというはなの夢や
とよの素晴らしい括りの技に触れ
少しずつ心を開いていく――。

というお話です。

有松鳴海絞りの名人という高齢女性をテレビで紹介していて
その手わざの見事さ、志の高さに感動して
いつか物語にしたいと思っていました。

実際に有松まで取材に行くと
桶狭間古戦場公園がすぐそば。
そこで、主人公に信長好きの少年を持ってきて。
着物の流通に対する疑問も少々入れました。

私自身は、絞り染めの着物は好みではないのだけど
それを作る技そのものにはとても惹かれます。
北斎や広重の浮世絵にも描かれた有松絞り。
長い歴史が、これからも続いていくといいのですけど。



『花底蛇(かていのじゃ)』
「サクラミステリーデラックス」8月号[メディアックス]

スーパーで食品販売のアルバイトをしていた
仁科ゆりあは、偶然知り合った青年・薫から
父・功の経営する人材派遣会社に入らないかと誘いを受ける。

そこでイベントコンパニオンとしての研修を受け
めきめきと実力を付けたゆりあは
やがて広告代理店の勝木の協力を得て独立、
功の会社のライバルとなる。

社員を引き抜いたことへの報復として
事務所をめちゃめちゃにされ、
信用を失うゆりあだったが
仕事を辞めて自分の妻に、という
勝木のプロポーズに出した答えは―ー。

というお話です。
昔、向田邦子さんのエッセイの中に
「花底蛇―美しいは花の下には
恐ろしい蛇が隠れている」という言葉を見つけて
いつか描きたいと思っていました。

この作品の中で私が書きたかった台詞はただ一つ。
「玉の輿なんてつまらない」
自分の実力でのし上がっていく女性を描きたかったのです。



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着物でアフタヌーンティー@日比谷

2017/07/22 17:55
暑いさなか、元アシさん達とアフタヌーンティーです。
着て行った着物はこれ。

画像


涼しげな絽小紋に三角波を染めた絽の帯です。
帯留は、この日会った人が作ってくれたもので
帯締は、春先に家族がプレゼントしてくれた伊勢組紐。
帯揚には、この写真では分からないかな、
蜻蛉とメダカが刺繍してあって、
着物の模様が流水に蜻蛉なので、ぴったりです。

着ると、こんな風。

画像


なぜ三味線を持っているかと言いますと。
お茶の後に、歌舞伎座ギャラリーに行きまして
3人でキャイキャイ言いながら色々体験してきたのです。
その中で、置いてあった三味線を触って良いという
コーナーがあったので、ま、ほぼ本職ということで。
でもこれは義太夫の三味線なので
竿が太いし、安全のためか撥の先が分厚くて
とても弾けるものではありませんでしたけど。

お茶菓子の写真はこんな感じ。

画像


ちょっと角度が悪い上に
スコーンは焼きたてを別に持ってきてくれたので
なんとなくお皿の上がさみしい写真になってしまいましたけど
実際は、プチケーキもサンドイッチもちっちゃいスープもあって
なかなか豪華でした。
お茶はもちろん、好きなものを好きなだけ注文できて。
3時間と、時間に制限はあったけれど
たっぷり飲んで食べておしゃべりしました。

この後、このホテルの1階に
「フランク・ロイド・ライト」に関する展示があって
それもまたあーだこーだ言いながら
設計図と模型と写真の間を行ったり来たり。
大した展示数でもないのに時間かけて見ました。
「職業病だね〜」なんて言いながら。

やっぱり、同じ世界の人と会うのは楽しいですね。
実はこのアフタヌーンティーの前に
『池波正太郎記念館』にも行ってきて
本当に盛りだくさんの一日でした。


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作品掲載情報 『銀の針と百の布』

2017/06/13 22:30
作品掲載誌のご案内です。


『銀の針と百の布』 
「ミステリーブラン」7月号 [青泉社]

高校生の滝川唯は、ある日法律事務所に呼び出され
亡くなった祖母からの形見を渡される。
それは一見つぎはぎだらけの子供用の着物で
「百徳着物」というものだと手紙が添えてあった。

この着物がもたらす「宝物」を
家族にも話さず自分の力で探せとの遺言で、
唯一手を借りていいという弁護士の北原汀子と共に
祖母の住んでいた金沢まで謎を解きに向かうことに。

自分が両親の実子ではないと叔父から聞かされて
少々つっぱっている唯は
教師のような雰囲気の汀子に戸惑うが
自分を心配してくれる姿に
次第に心を許していく。

百徳着物とは
長寿の老人や丈夫な子供の居る家から
端裂をもらって縫い合わせた着物、という情報をもとに
二人で老人施設や古裂の店を回るのだったが
その彼女たちを狙う怪しい影が。

というお話です。

百徳着物や、子供の着物の背に付ける背守りなど、
昔の人は縫い目にこそ魔をよける力があると信じたようです。
心をこめたひと針ひと針が、愛する者の命を守る。

そして、お蚕さんから糸をとって紡ぎ
染めて、機に掛け、織り、
気の遠くなるような時間をかけて作った布を、
昔の人は小さな端裂になるまで大切に使った。
それを物語にしようと考えました。

“はぎれ”という言葉自体も
昭和になってから使うようになったとか。
ほどいて縫い合わせれば
元の細長い一枚の布に戻る着物は
本当に無駄がありません。


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着物で食事@クルーズ船

2017/06/13 22:29
少々前になりますが、
鳥羽までクルーズに行ってきました。
2回のディナーのうち
和食の日に着物を着ました。
選んだのは、これ。

画像


まだ4月だったので、春らしい色の小紋。
帯は海をイメージした藍色地に
リボンのような線が入っています。
帯揚は小紋の中に入っている灰色。

写真では三分紐にイルカの帯留ですが
実はブローチなので、金具が合わず下を向いてしまうため
薔薇色の帯締めをして
ブローチは根付風にぶら下げてみました。
着るとこんな感じ。

画像


ちょうど航海中に誕生日を迎えるということで
この日はバースデーイベントをやってもらいました。
結構派手なお祝いで
スタッフがぞろぞろやってきて
大きなボードを掲げてその前で
カッコいい船長さんと記念撮影。

ホールのケーキは食べきれないため
近くの席に座った方たちにおすそ分け。
その方たちにもお祝いを言ってもらって
人生で一番記憶に残る誕生日だったかもしれません。

鳥羽ではオプショナルツアーでお伊勢さんへ。
式年遷宮で新しくなった外宮内宮に
ゆっくりお参りしました。
おかげ横丁では、またしても誕生日ということで
家族に、伊賀組紐の帯締めを買ってもらって。

船では、操舵室を見学したり
星空教室で春の星座を見たり
バーに行ったり、ショーを見たり
落語もあってビンゴ大会もあって
本当に楽しく過ごしました。

海の見える家に引っ越して
もうべつに船旅はいいや、なんて思ってたのだけど
何だかクセになりそうです。


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作品掲載情報 『少年が消えた夜』

2017/05/20 12:35
作品掲載誌のご案内です。


『少年が消えた夜』
「ほんとうに泣ける話」7月号 [ぶんか社]

失業中の理矢子は、
海外研修中である友人夫妻のマンションに
留守番として2年間住むことになった。

目の前に川のある下町のマンションは暮らしやすく
早速豆腐売りの少年・美一(よしかず)と知り合う。
交通事故で父を亡くし、進学を諦めて店を継いだ少年は
商店街のサッカーチームに属しているという。

その応援の最中に通りかかった選挙カー乗っていたのは
区長候補・35歳・イケメン独身の富山正義だった。
就職より早く結婚したい理矢子、
富山の選挙事務所に手伝いにいくことに。

そんな中、美一が夜の河原でひき逃げにあう。
親子二代でのひき逃げ被害に違和感を感じ
理矢子は選挙事務所で
犯人探しの協力を願うのだが…。


というお話です。
目の前の河原にグラウンドがあるという
当時住んでいたマンションのロケーションと、
好きだったサッカーをちょっと絡めて描きました。

実際にお豆腐屋さんがあって取材をお願いしましたが
見事に断られました。
なので、お豆腐屋さんの店内はあまり出てきません。
今だったら何でもネットで調べれば
あっという間に画像が出てくるんですけどね。

そういえば、結局、
あの河原のグラウンドのすぐそばに
降り立つことなく引っ越してしまいました。
一度くらい走ってみるんだったなあ。


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着物で美術展@学習院大学

2017/05/20 12:34
春の一日、『宮廷装束の世界』展を見に
友人と学習院大学へ行ってきました。
着ていった着物はこれ。

画像

帯の後ろはこんな感じ。

画像


宮廷装束ということで
帯は平安時代を思わせる源氏車の染めと
すぐに決まりましたが、
それに合う着物で有職文様のものがありません。
無地ではちょっと改まってしまうし。
ということで、とりあえず古典的な感じのする小紋です。

何度か書いていますが、母のものだったこの着物。
仕付け糸が掛かったままのものを
大切そうに見せてくれたけど
結局本人は身に着けずじまいでした。
案外帯が難しく、出番が少ないのですが
ちょうどいい機会なのでこれにした次第です。
着ると、こんな風。

画像


これも何度か書いていますが、私には少々ゆったりめ。
それでも身に着けることができるのは、着物のいいところです。
帯揚は春らしく明るい卵色。
帯留は古典模様を意識して、青海波。
帯締めは一部分に石畳が。

展示は「宮廷装束」ですが、古いものではなく
近代の皇室・華族の方々がお召しになったもの。
それゆえ、保存状態はよく
もちろん織りや模様は平安の御世を思わせて
広くは無い展示室ながら、充実した内容でした。

展示を楽しんだ後は、流れていたビデオで
十二単の着付けを見て装束の質感を感じ
大満足で見学を終えました。

その後、せっかくだからと古い建物の多い
学習院大学の構内を散策。
この日は、早めに開花したもののなかなか満開にならなかった桜が
散り初めて葉が出てきたあたり。
他に山吹や石楠花までが咲いていて、まさに百花繚乱でした。

その上、構内の由緒ある建物の案内図を見つけた私達は
親切な事務の女性にそのコピーをいただいて
貴族寮だった建物や乃木希典が住んだという乃木館、
血洗いの池なるぶっそうな名前の池などを
見て歩きました。

普段から構内で美術展をやっているせいか
学生達が着物のおばさん二人連れを
さして奇異な眼で見ることもなく。
建築物は申し込めば内部の見学もできるようで
この大学の懐の深さというか、そんなものを感じました。


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作品掲載情報 『悉皆屋篁御客様控』『唄う女』

2017/05/05 18:49
作品掲載誌のご案内です。


『悉皆屋篁御客様控』
その四 
「サクラミステリーデラックス」6月号 [メディアックス]

佃島にある悉皆屋が舞台の物語。
今回は、篁の主人・哲二の幼なじみ、
月島にあるもんじゃ焼屋の娘・千夏が依頼人。

持ってきた訪問着にはべったりソースの汚れが。
実はお見合いに着る予定の着物だったのですが
どうやら知夏は見合いには乗り気ではない様子。

その理由が自分にあると知らない哲二は
見合いを成功させようと義姉に着物指南を頼みます。

そんな中、千夏は月島の写真を撮りに来た
山田という男性と知り合うのですが、
ろくに写真も見ていなかったため
彼が見合い相手だとすぐには気付きません。

知夏の想いの行方は…?

というお話です。
佃島の写真を撮りに行った時に
もんじゃ焼きで有名な月島が近いということで
いつかこの題材で書こうと思っていました。
これを描く前に、わざわざもんじゃを食べに行ったりして。
私は関西人なので、お初でしたが
う〜ん、やっぱりお好み焼きの方が好きかな。



『唄う女』 「ほんとうに泣ける話」6月号

両親をなくし父の親友に引き取られた羽藤亜莉亜。
オペラの舞台に立つのが夢で留学を望んでいた彼女は
義父の死で莫大な財産を得て、イタリアに旅立つ。

やがて、日本人留学生や地元の富豪
さまざまな男達を踏み台にしてのし上がって行った亜莉亜は
有名なオペラのコンクールで、最高の賞を得る。

凱旋公演のために帰国した彼女を待っていたのは
病死とされた義父の死に不信感を持ち
ひと目見たときから亜莉亜が犯人だと
追い続けていた刑事だった。

新しいパトロン、昔の恋人、そして刑事。
さまざまな人の想いが渦巻く中、
凱旋公演の幕が上がる――。


“愛なんて蹴散らして唄だけにすべてを捧げる女”
というのを描いてみたいと思いました。
私自身はオペラを聴くことはあまり無いのですが
曲の解説やプリマドンナの書いた本を読んだりして
物語に生かしました。


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